TRPGシナリオ配布サイト「地底湖」

TRPGの自作シナリオを配布しております。使用の際は一言頂ければ幸いですが、無言使用も可能です。自作発言、再配布はおやめください。基本的にクトゥルフ神話の神話生物ではなく悪魔を中心に繰り広げられるオリジナルシリーズですので「神話生物が扱いづらい」「神話生物を使うのが難しい」という場合に使っていただければ嬉しいです。

シナリオ『唄遊び』

こちらも初心者向けのクローズド型探索シナリオです。戦闘はほぼないです。改変などで戦闘を追加していただいても問題ありません。かなり短いので1時間~2時間で終わります。マップも広くないので1~2人で回すのがいいでしょう。3人だと少し調整が必要です。


★導入
導入はご自由に考えていただいて構いません。寝ていたらいた、突然意識が遠のいた等々。

★最初の部屋
四畳半の和室で目が覚めます。目の前に襖と一枚の紙がある以外に窓や障子はありません(この情報は目星でだしてください)。電気はついていませんが、なぜか周りはほんのりと明るいです。

【一枚の紙】
紙には墨で一言
『鬼さんこちら』
と書かれています。
探索者がその文字を認識した場合は、襖の外から「鬼さんこちら」「鬼さんこちら」という少女の声が延々と流れ続けます。0/1のSAN値チェックをいれてください。
聞き耳をすると、右側からのみ手を叩く乾いた音が聞こえます。

★廊下
襖の向こうは廊下です。木の板が張られたごく普通の和風建築にありがちな廊下です。左奥には部屋がひとつ、右奥には部屋がひとつとその手前に上へと続く階段があります。
......................................................
★手前の階段
聞き耳を振ると、少女の声ではなく鳥の鳴き声が聞こえてきます。
上がるとそこは大広間になっており、籠に入れられた鶴と木彫りの亀、一枚の紙があります。なお、この部屋は上や左右から鳥の鳴き声がずっと聞こえてきます。
《目星》
鶴は良く見ると剥製で、少しも動きません。籠は大きな鳥籠で、内側からは開けられませんが、外からは閂(カンヌキ)を外せば誰でも開けられるようになっています。
亀は土産物店などにありそうな木彫りの置物です。こちらも動きません。
【一枚の紙】
紙には墨で一言
『いついつ出やる』
と書かれています。見ても何も起こりません。

【謎解き】
童謡の『かごめかごめ』がモチーフです。

かごめかごめ 籠の中の鳥は
いついつ出やる 夜明けの晩に
鶴と亀が滑った 後ろの正面だぁれ
※地域によって歌詞が違うので、詳しくはWikipedia等を参照にどうぞ。

鶴を籠から出してひっくり返し、亀もひっくり返します(鶴と亀が滑った、の部分)。その間に立つ(かごめかごめをやる時の陣形?に沿って真ん中に立つもしくは座ってもいいです)と背後から突然「後ろの正面だぁれ」という少女の声と、「テケリ・リ」という冒涜的な鳴き声(?)が聞こえると同時にナニかに押し潰されて死にます。この部屋はトラップです。謎を解いたら死にます。
......................................................
★左奥の部屋
襖は簡単に開きます。ですが、襖を開けると目の前にはグチャグチャになって乾涸びた肉であろう塊があります。探索者は部屋に入ってすぐにこの描写を入れ、1/1d4のSAN値チェックをいれてください。
《目星》
最初の部屋と同じ作りになっています。クリティカルを出した場合は何かが上の方で動いたような気がした、と伝えてください。

この部屋に全員入ると、ひとりでに、静かに襖が閉まります。何かを噛ませておくと開くかもしれませんが、噛ませるようなものはそのへんにはありません。POW×2でのロール成功で襖を開けることができます。
開けられなかった場合は、見えないナニかにそのまま押し潰され、ジュルジュルと血液や肉を吸われる感覚を感じると共に意識が遠のき、死にます。入ったら70%くらいの確率で死にます。(言わずもがなこの部屋は星の精の部屋です。)
......................................................
★右奥の部屋
手を叩く音はその部屋から聞こえます。襖を開けるとその音は止み、声も聞こえなくなります。
中は四畳半の和室ですが、正面の壁には上へと続く階段があります。目星をすれば、階段にちょこんと日本人形が置かれていることに気がつくでしょう。
《聞き耳》
階段の上からはシャランシャランという鈴の音が聞こえてきます。

★2階
階段を上がると、10m程の廊下の奥に襖が見えます。目星をすれば、その襖には赤い墨で大きく鳥居が書かれている事に気がつくでしょう。
襖を開けると部屋ではなく、目の前には鳥居が立ち並ぶなだらかな上り階段があります。目星成功で上の方が光に包まれていることがわかります。
階段の中腹まで進むと、バキバキバキという破壊音と、「テケリ・リ」という冒涜的な鳴き声(?)が聞こえてきます。振り返って確認するもよし、そのまま階段を駆け上がって逃げるもよし、無謀にも殺しに行くのもよし、です。振り返って確認した場合はルールブックに書かれた通りの1d6/1d20のSAN値チェックをいれてください。
一番上の光の中に飛び込めば、探索者はそこからの脱出に成功し、目が覚めるでしょう。日本人形はただの人形なので持ち帰っても構いません。KPさんが独自にAFとして何らかの特典をつけても構いません。

【二人以上でもしも】
・1人が確認で上り、もう1人が廊下で待っていた
・1人が鳥居の方へ行き、もう1人が違う部屋に行っている場合
などで分断されてしまっている時は、建物内にいる人はほぼ助かりません。ショゴスを殺しでもしない限りはほぼロストです。跳躍や忍び歩き、隠れる等を駆使してショゴスの側を通り過ぎるなどすればなんとか脱出出来るかもしれませんが、その点に関してはKPにお任せします。どちらにショゴスの意識が向いているのかは幸運ロールやKPのシークレットダイスで決めてください。

......................................................
★生還した
1d4のSAN値回復
★人形を持って帰った
1d2のSAN値回復
★鶴と亀の部屋に行かなかった
1d3のSAN値回復








追加要素や改変、動画やオンラインセッションなどどこでも自由にお使い下さい。動画や公開セッションなどの場合はご連絡いただければ拝見させて頂きます。使用報告は任意です。皆様に楽しんでいただければ幸いです。

シナリオ「藍色の塔」

初心者にもやりやすいかと思われる推理系シナリオですが、かなりリアル知識が必要です。ヒントは多めにあってもいいかもしれません。KP、PL共に88星座の早見表と名前一覧を、KPのみ星座の神話についてのサイトをご用意ください。9.5割の推理と0.5割の戦闘で成り立っています。


クリア条件
塔からの脱出

推奨技能
天文学・目星

導入
「あなたは、ある日知人から個人所有のプラネタリウムの招待券を貰う。指定された日時にそのプラネタリウムに行くと、他にも何人かの男女が集まっていた。全員が集まったと同時に招待主だという男がプラネタリウムの中に案内する。そこはこじんまりとしているが決して質素ではない豪華な作りになっており、椅子に座ったあなたは思わず眠りそうになってしまう。五分ほどすると、証明が全て落ち、あたりは暗闇に包まれた。どこからかマイクのスイッチが入る音と、男の声が聞こえてきた。
『今からご覧いただくのは星空の謎。藍色の世界のほんの一部。さぁ、上を見上げて。あなた達を素敵な藍色へとご案内致します…。』」



「気がつくとそこは、一面が藍色で覆われた部屋だった。」

行動開始
☆目星
・部屋全体

「あたりは一面が藍色に覆われていて、窓は一つもない。あなた達の目の前には1枚の古ぼけた紙と革張りのトランク。それ以外には何も無い。」

・壁

「ふと壁に目を向けると、目の前の壁にのみ、なにやら黒いプレートが埋め込まれてることが伺えた。」

・プレート

「プレートには白い字で『赤い心臓』と書かれており、その下には長方形のくぼみがある。」

・革張りのトランク

「見た目はただのトランクだが、持つとやけに軽い。鍵はかかっていないようだ。」
↓あける
「中にはたくさんの長方形の金属片が規則正しく並べられていた。ひとつひとつに精巧な彫刻と宝石が埋め込まれている。宝石は一つとして同じものは無いようで、それぞれが違った輝きを放っている。」

天文学
「あなたはそれらのひとつひとつが星座を表していることに気がつく。」
・手に取る
「どうやら金属片はブローチのようだ。」


・古ぼけた紙

「紙は大きめのポスターほどの大きさで、丸い円の中にびっしりと点と線が書き込まれている。時折、英語のようなものも書き込まれており、地図や何かの図のようにも見える。」
天文学
「あなたはそれが星座早見表だと気がつく。」

☆部屋はすべて同じ大きさです。
☆装飾品を付け加える事は自由にどうぞ。
☆元ある装飾品、絵はなるべくそのままでお願いします。
☆ブローチをはめると、その壁は左右に割れて奥に螺旋状の階段が現れます。どんどん登っていきましょう。

1階
蠍の間
PL達が目覚める部屋です。シンプルなプレートにブローチをはめ込むタイプです。
「赤い心臓」(蠍の心臓と呼ばれるアンタレスを表します。)
2階
射手の間
1階と同じくシンプルなプレートにブローチをはめ込むタイプです。部屋の中には下向きの矢印がびっしり書かれています。
問題文は「↓を狙え」(下向きの矢印は1階を表しています。)
3階
乙女の間
奥の壁一面にユニコーンの絵が描かれています。
問題文とプレートはありませんが、ユニコーンの絵の上にくぼみがあるのでそこにブローチをはめ込みます。(ユニコーンは乙女に誘われます。)
4階
双子の間
この部屋は左右対称の豪華な装飾品で飾られています。ブローチをはめ込む場所はブローチ半分の大きさです。双子座・魚座のブローチは上下にスライドすると半分に割れる(双子座は輝くイエローダイヤモンドと少しくすんだトパーズの2つに分かれます)仕組みになっているので双子座神話を元にカトルスの星の方(イエローダイヤモンドの方)をはめ込みます。
問題文は「刺せども刺せども死なぬはどちら」(ふたご座神話に基づきます。ポルックスとカトルス。)
5階
魚の間
左右の壁全てが水槽になっています。中には海のものも川のものもごちゃごちゃに、数え切れない程の魚が泳いでいます。正面のプレートに問題文とくぼみがあるので、魚座をはめ込みます。
問題文は「愛の女神」(うお座神話に基づきます。)
6階
蛇遣いの間
奥と左右の壁をすべて使って、かの有名な最後の晩餐の絵が描かれています。イエスの皿にはくぼみと共に「ユダを探せ」と小さく描かれています。蛇遣い座のブローチをはめ込みましょう。(13星座のみに出てくるへびつかい座を13番目の席に座るユダに見立てています。)
7階
獅子の間
部屋に水平になる形で壁に1本の金色の筋が描かれています。奥の壁には筋の中にブローチをはめるくぼみと「小さな王」の問題文があります。獅子座をはめ込みます。(獅子座の星、レグルスは「小さな王」の意味を持ちます。)
8階
オリオンの間
たくさんの家紋が並ぶ部屋です。中には戦国武将の有名なものもあります。奥の不自然に空いたスペースにくぼみと問題文「からすきの紋を掲げよ」があります。オリオン座のブローチをはめ込みます。(毛利元就の家紋は犂星、参宿のオリオンの三星を表しています。昔はオリオンの三星をからすきと呼んでいました。)
9階
カシオペアの間
壁一面にアルファベットが書かれています。奥の壁にあるプレートには何も書かれておらず、くぼみだけがあります。カシオペア座のブローチをはめ込みます。(カシオペア座はWの形です。)
10階
大熊の間
部屋の真ん中に小さな透き通った池があります。奥の壁にはプレートと問題文があるので大熊座のブローチをはめ込みます。
問題文は「水を掬え」(おおぐま座の1部、北斗七星は柄杓とたとえられます。)
11階
ペガススの間
部屋の真ん中には、美術館の展示のようなガラスケースが置かれており、中には蛇の髪を持った生首が飾られています。(メデューサです。)
プレートには「鮮血と知恵の翼」と書かれているので、ペガスス座をはめ込みます。(ペガスス座神話に基づきます。)
12階
鴉の間
水が滴る部屋です。目星をすると頭上に鳥籠があることに気が付きます。プレートには「水が飲めない哀れな鳥」とあるので鴉座のブローチをはめ込みます。(からす座の隣はコップ座ですが、絵で見てみると角度の関係でからすはコップの中の水が飲めません。)
13階
ボス(悪魔バフォメットが乗り移った男)
HP18
STR14(回避56)
DEX15
回避50
攻撃50
あとのステータスはご自由に決めていただいて大丈夫です。

回答ミス(間違ったブローチをはめた場合にKPが振ってください。)
1d4
1毒(1d6ダメージ・1d4ターン)
2炎(1d6ダメージ)
3感電(1d4ターン行動不能・DEX-2低下)
4幻覚(SANチェック1d6)